ぼくが初めてクンニをした真夜中のこと
ある日の夜、ぼくは部屋の片付けをしていた。
家具の配置、壁や床の清掃・・・そして、それを進めると同時に連絡先を聞いたは良いが一切連絡を取っていない女の子達に片っ端からラインを送った。
送ると、そのうちの一人が夜中、家に来ることになった。
近くのコンビニで待ち合わせて彼女と合流し、家に向かった。
家では映画「ハウルの動く城」を観ることになっていた。
理由はぼくがハウルの動く城を観たかったからである。
二人でニトリで買ったソファに腰掛け、ハウルの動く城を見ながらぼくらは一切体を動かさず話をした。
その子の彼氏の話や友達の話をひたすら聞いていた気がするけどよく覚えてない。
しばらく話をしていると、彼女がぼくをセックスに誘導しようとしているのではないかという気づきがあった。
だんだんと「この子は多分、セックスできるな」と心のどこかで思っている自分がいたからだ。
その誘導は始めは思い込みだったが、話を進めるたびに確信に変わった。
これは、完全にセックスしに来ている。
まずい。ぼくはセックスしない。セックスするならもっとお互いを分かり合ってするべきなんだ。消費し合うだけのセックスはする気がないのだとはっきりさせなくてはと思い
「あー、全然性欲湧いてこない。女の子が隣にいたら性欲湧いてくるかと思ってたんだけど、全然性欲湧いてこないわ」
と言った。だから無理だね。あれだよ。映画の話でもしよう。ハウルの動く城はね・・・
そうすると彼女は「意味わかんない」と笑って、ズボンの上からぼくのおちんちんを探し始めた。
ぼくのほうが意味わかんなかったし、何よりぼくのおちんちんは休眠状態に入っていたので彼女はぼくのおちんちんを探し当てることはできなかった。
おやすみおちんちん。
ぼくはぼくのおちんちんが存在しているのかも分からなかった。
テレビ画面の中ではソフィがハウルを探しに過去の世界へ行こうとしていた。
ぼくはどこに行けば良いのだろうと途方にくれた。
おちんちんを見つけられなかった彼女は寂しそうに
「そうなんだ・・・」と言っていた。
そのあと、少しの沈黙があって、ぼくはもしかしたらこの子はセックスする気で来たのか?と怖くなって
「今日は、セックスしに来たの?」
と聞いた。
もしそうであるならセックスが出来ると確信した時点でぼくは彼女に完全に誘導されていたということになる。
自発的に女の子に声をかけ、自発的に家に呼んだ。しかし相手が求めるセックスをすれば、それは全てが彼女の誘導の上に成り立っているものでありぼくの意思は存在しえなかった。
そう思うとこの世界はもう既に家畜人ヤプーの世界なのではないかと思った。
ぼくら男子は女を扱うように思わされながら女に扱われているのだ。だめだ。完全に洗脳されている。
そして
彼女は「違うよ。自分がしたかったんじゃないの?キモ」とぼくに言った。
すると、なんということでしょう・・・なぜかその「キモ」一言でぼくの休眠状態だったおちんちんは見事にそそり立つエッフェル塔・・・いや、通天閣のようになった。
「あ、勃起した」とぼくが言うと
「今ので?wドMなの?w」と笑われ、彼女の手がするりとぼくの股間に伸びた。
ぼくはされるがままにズボンを脱がされその通天閣を彼女が咥えた。
咥えられたぼくは目をつむり全神経を通天閣に集中させた。
目の前のことを受け入れるしかないのだ。
そこで世界を感じるのだ。この、生暖かい感触をぼくの股間全てで感じ取るのだ・・・。
そしたらあまりにもすぐに射精した。
彼女は事務的にティッシュはどこ?と聞いてきて、デリヘルかよこれはと思った。
その瞬間、ぼくの頭に一つの疑問符が浮かんだ。
射精したら性に関することは終わりなのか・・・?
いや待てよぼくにはクンニという達せねばならぬ任務が残されているではないか?
そう。このロケーションで達成しなければならないことは何か?クンニだ。
ク・ン・ニ 。
おまんこを舐めるというその嫌悪感から、ぼくがずっと逃げ続けてきた行為。
逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだと心の中で反復していた。
ここでクンニだけさせてもらうのか?普通、セックスの流れの中でクンニするんじゃないのか?この流れでセックスできるか?もう無理だろ!!どうする!!
頭の中はスパーク寸前だった。
そしてとっさにぼくは
「クンニさせて」と言った。
「クンニが必要なんだ。だからクンニをさせて欲しい。クンニしたことないんだよ」
しばらく彼女は黙って答えた。
「そうだね・・・これから彼女とかできた時、クンニできないのはまずいかもね」
彼女は「臭いと嫌だからシャワーを浴びさせて」と言ったのでぼくはバスルームを貸した。
彼女がシャワールームに入ると、ぼくは終わったハウルの動く城の映画を ライフ という動物のドキュメンタリー映画のディスクに替え、再生した。
しばらく動物たちを見ていると、彼女がお風呂から上がってきて、ソファに股を開いて座った。
「テレビ消して」
言われるがままにテレビの電源を消し、カーテンの外が僅かに明るくなりつつあるだけの暗い部屋でぼくは彼女のおまんこを見つめた。
おまんこはただ確かな存在感を持ってそこに存在していた。
なんとも言えない緊張感があった。
異世界への扉が目の前に開かれているんですよ先生。
私はね。ワームホールは宇宙のどこかに存在してるんじゃないかと思ってるんです。
でも、現状の我々の力でそれを見つけることができないことも知っている。
そういうジレンマを抱えた時、私は妻のおまんこを見つめるんです。これがわたしたち人間にとって最も身近なワームホールなんじゃないかって。
そしてぼくは心の中で「失礼します」とつぶやき彼女の股に顔を埋めた。
目と鼻の間に陰毛があたり、鼻の穴の先を陰毛がくすぐった。
そしてなんとか探し当てたクリトリスを舌先でペロペロと舐めると彼女が喘いだ。
ふむふむ、少ししょっぱいな。なるほどなるほど。そういうことか。おまんこソムリエにでもなろうかしら。
などと考えながらそのまま舌をおまんこに突っ込んだのだけどそれをすると彼女に注意された。
「クンニはね。クリちゃんをペロペロするだけでいいの」
はい。師匠。
ぼくはおまんこから顔を放して目をつむりその感覚を全身で味わった。
「何してるの?w頭大丈夫?w」と彼女は言った。
ありがとうございます。師匠
では、もう一度・・・そう思っておまんこに顔を近づけると
「またやるの?もういいでしょ、クンニできたんだし」
そうだなとも思ったけど、なんか違うんじゃないの?という感覚も拭えなかった。
でもそこには触れず、しばらくして彼女は帰った。
そして後日、彼女の奴隷になった方がいい気がして「性奴隷にしてください」と連絡したら、「もう足りてるんで」と断られた。